宗教について 〜 人の生と死を考える 注85'

公開: 2023年4月21日

更新: 2023年10月18日

注85'. ラテン語

ラテン語は、古代ローマのラテン地区で話されていた言葉を、書き言葉として、ローマのアルファベット文字を使って、その記述法を定めたローマ時代の言葉です。この言葉が、古代ローマ帝国では、公用語とされました。ローマ帝国の成立過程で、ラテン語は少しずつ進歩し、古代ローマの知識人であった、キケロやタキトゥスたちが、思想を書き残すための語彙を作り出し、ラテン語を完成させました。

5世紀末に、西ローマ帝国が滅亡した後、ラテン語を日常的に話す人々は、いなくなりました。しかし、ローマ教会では、ミサや正式な記録を記述するための公用語として使われていたことから、バチカンでは、ラテン語が使われ続きました。6世紀になり、修道院が建設されるようになり、修道院でも、修道者の国籍や出身に関係なく、ラテン語が使われるようになりました。このことが、11世紀になって、大学が誕生した時、修道院での習慣を引き継いで、大学でラテン語が使われる言葉になった理由です。

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